現在、政府が認定する北朝鮮による拉致被害者のなかには、UAゼンセン加盟組合の組合員である松本京子さん(鳥取・ゼンセン同盟尾崎商事労働組合・当時)がおり、また、拉致の可能性が濃厚とされる特定失踪者には、組合員のご家族である大政由美さん(愛媛・東レ労働組合愛媛支部OB故大政峰男さん長女)が含まれています

 2022年4月4日夕刻、UAゼンセンの松浦昭彦会長が、中川紀子ヤングリーブス委員長らと首相官邸を訪問。松野博一拉致問題担当大臣に対して、職場や街頭署名活動などで集めた82万6,906筆の署名を提出し、一刻も早く拉致被害者の救出を行う旨を要請しました。

    冒頭、松浦会長が松野担当大臣に対し、大政悦子さん(大政由美さんの母)に預かった手紙とともに、署名簿を手交。「組合員の皆さんの協力によって、3年連続で80万筆を超える署名を集めることができた。この問題を風化させずに、一日も早い拉致被害者救出へ向け、対策を強化してほしい」旨を強調しました。

    続いて、同席した松本孟(はじめ)さん(松本京子さんの兄)が「一日も早く妹を帰国させてほしい」と訴えました。さらに、川合孝典組織内参議院議員が「われわれの署名活動は、政府の取り組みへの応援団としての活動。拉致問題解決には、政府の対策が必要となる。国際情勢もふまえ、積極的に行動してほしい」と求めました。

 これに対し、松野担当大臣は、「拉致問題は日本が主体的に取り組んでいくべき問題。皆さんの署名といった”なんとしても拉致問題を解決してほしい”という思いは、政府にとって大変な力になる。この問題を風化させないように、しっかりと対応していきたい」旨を回答しました。

 UAゼンセンでは、ヤングリーブス(青年組織)を中心に、北朝鮮による拉致被害者救出を求め、署名活動やカンパ活動、啓発・学習活動に取り組んでいます。2011年からは毎年、全国各地から集めた署名を拉致問題担当大臣に提出しており、今回提出署名と合わせると、これまで累計457万2,306筆となります。

 

上は要請を行う松浦昭彦UAゼンセン会長(右から2人目)。下は要請後の取材で、記者の質問に答える松本孟さん(中央)と、中川紀子ヤングリーブス委員長(右から2人目)
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