”「重点政策」の実現をつうじ、政策課題を解決する”
出席した国会議員を前に挨拶する古川書記長
UAゼンセンは毎年、政策・制度に関する諸課題について、UAゼンセンの「綱領」「運動の基本」「2025中期ビジョン」をふまえ、早期の実現を目ざす政策や重要度の高い政策を「重点政策」としてとりまとめています。
2023年7月11日、UAゼンセンは立憲民主党に対し、「2023年度UAゼンセン重点政策」にもとづく要請を実施しました。出席した国会議員に「重点政策」の内容を示しながら、さまざまな政策課題の解決を求めました。
冒頭、古川大(まさる)書記長が、立憲民主党代表の泉健太衆議院議員に要請書を手交。その後、古川書記長は「さまざまな政策課題が山積しているが、本日共有する『重点政策』に掲げた諸課題について、国会での政策実現に取り組んでほしい」と述べました。これを受けて、泉衆議院議員は「全国津々浦々、多分野にわたる加盟組合を擁するUAゼンセンから、現場の声を直接届けていただいていることに感謝する。いただいた政策課題の解決にこれからも努力していきたい」と決意を述べました。
”組合員の声を届け、さまざまな課題の解決につなげる”
UAゼンセンからの要請に応じる泉代表
要請のなかでは、最初にUAゼンセンの松浦勝治政策政治局局長が「重点課題」のうち、継続的な賃金引き上げにつながる環境整備や「年収の壁」問題、働く女性の健康サポートの充実などを求めました。
次に、製造産業、流通、総合サービスの各部門担当者がそれぞれ説明。具体的には、製造産業部門は、佐藤郷常任執行委員が適正な価格転嫁の推進と中規模・小規模の事業者への賃上げの後押し、永井崇大常任執行委員が薬価・材料制度の抜本的見直しなどを訴えました。続く流通部門は、カスタマーハラスメント対策の推進とともに、万引き犯罪防止対策の強化に関し、組合員に実施している調査結果(速報値)を示しながら提起しました。最後に、総合サービス部門の扇谷浩彰副事務局長は、喫緊の課題として、サービス業における人手不足解消、とりわけ介護従事者の処遇改善を強く求めました。
出席した国会議員からは、要請した各項目に加え、退職金に対する課税見直しの動き、人権デュー・ディリジェンスの法制化、不妊治療などの具体的な項目について質問があり、積極的な意見交換が行われました。
2023年度UAゼンセン重点政策(抜粋)
【2023年度重点課題】
(1)労働・社会政策
①継続的な賃金引き上げを実現できる環境整備の推進
②働き方に中立的な社会保険制度の構築
③雇用形態に公正な処遇の整備とひとり親に対する支援強化
④男女共同参画の推進と固定的な性別役割分担意識の解消
⑤外国人労働者の受け入れ体制の整備
⑥安全衛生水準の向上
(2)産業政策
①カスタマーハラスメント(悪質クレーム)対策の推進
②不公正な取引慣行の改善
③カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの推進
④資源循環システムの構築と技術開発の強化
⑤国内産業競争力の強化を見据えた経済安全保障体制の構築
⑥薬価・材料制度の抜本的見直しや医療DXの推進およびヘルスリテラシーの強化
⑦万引き犯罪防止対策の強化
⑧領収書などにかかる印紙税の廃止
⑨介護従事者の処遇改善と人材確保に向けた対策強化
⑩トラックドライバーに安全な駐車スペース整備と高速道路の深夜割引制度の見直し
(3)地域政策
①地域共生社会の実現
②地域の支え手となる地方中小企業の就職者への支援
③すべての産業を対象にした公契約の適正化
④保育士の処遇改善と地域子育て関連事業の強化
⑤介護および医療従事者の処遇改善と事業者に対する支援強化
⑥交通弱者の支援強化
⑦若者のスポーツ支援を軸とした地域産業の活性化
⑧カスタマーハラスメント(悪質クレーム)対策の推進
⑨万引き犯罪防止対策の推進
⑩期日前投票所等の整備推進
【重点継続課題】
~省略~
以上