UAゼンセンとJEC連合とJAMの3産別で構成する「ヘルスケア産業プラットフォーム(医薬・医療機器・医薬品卸・OTC・化粧品関連労働組合政策推進協同協議会)」は、日本製薬団体連合会、日本医薬品卸売業連合会、日本CMO協会、日本医療機器産業連合会の協賛を受け、2023年3月28日(火)、参議院議員会館において「革新的新薬等創出および医薬品等の安定供給にかかる課題報告会」を開催しました。参加者は、国会議員36名をはじめ、国会議員秘書や業界団体関係者など合計157名。
冒頭、篠原PF代表(製造産業部門医薬化粧品部会長)は、「今回は日本発のイノベーションの割合が大きく低下しつつあり、このままでは創薬国としての地位を失いかねないとの強い問題意識の下、革新的新薬等創出に向けた課題を伝えることが必要と考えた。また医薬品等の供給不安も継続しており、構造的な課題についても改めてお伝えしたい」と理解を求めました。
その後、安藤PF政策担当幹事(JEC連合)が研究開発職を対象としたイノベーション創出環境にかかるアンケート結果(中間解析:699名)を報告し、「薬価に依存した社会保障費の削減施策が企業の研究開発投資に悪影響を及ぼしている。中間年改定をはじめとする過度な薬価引き下げ施策を見直すべきではないか」と訴えました。
続いて登壇した河邊PF政策担当幹事(製造産業部門医薬化粧品部会副部会長)は、「薬価等は公定価格が決まっているため物価上昇等の急激なコスト上昇を価格に転嫁することが出来ない」と指摘したうえで、「CMOや卸等を含めた各サプライチェーン当事者の実態に応じた支援の重要性」を訴えました。
その後、協賛団体である日本製薬団体連合会の宮島理事長が骨太の方針への要望として、「現行の薬価改定方式について抜本的な見直し/革新的新薬の特許期間中の価格維持/基礎的医薬品・不採算品再算定などの薬価を下支えする仕組みの充実」などを訴えました。