短時間組合員施策
UAゼンセンは、組合員の過半がパートタイマーや契約社員、派遣労働など多様な働き方で働く組合員(以下、短時間組合員)です。短時間組合員の視点から総合的に組み立てた政策・運動を「UAゼンセン運動の主要な1つの柱」とするべく、2017年に「短時間組合員総合検討会議答申~あらゆる雇用形態における均等・均衡と組合活動への積極的な参加・関与をめざして~」をとりまとめました。UAゼンセン中期ビジョンの実現とも連携して進めることとしています。われわれはこれを組織の内外に力強く発信し、産業・業種の多様性(部門の独自性)を生かしつつ、本部・部門・都道府県支部が総合的に取り組みを進めるため動き出しています。そして加盟組合とともに、短時間組合員の労働組合への参加・関与の増大と、それによる生活の向上を実現していきます。
UAゼンセンにおける「短時間組合員」とは
一般的には以下の呼称で呼ばれる雇用区分の皆さんを、UAゼンセンでは「短時間組合員」と呼んでいます。
- 契約社員(有期/通常の労働時間/直接雇用)
- パートタイマー(有期・無期/短時間/直接雇用)
- 派遣社員(有期・無期/通常の労働時間/雇用関係と指揮命令関係が異なる)
- 嘱託社員(定年後再雇用を想定)
- 請負(勤務先である発注者と請負労働者の間には雇用関係がない)
UAゼンセンでは「非正規」という呼称を使いません!!
なぜならば、同じ職場でともに働く「仲間」だからです
短時間労働者が労働市場を支える今、起きていること。その課題。
短時間労働者を取り巻く環境は、政治・経済・社会の変化にともない、時代によって変わってきています。各種調査等からも以下のようなことが見えてきています。それぞれの職場でも身近に起こっている出来事ではないでしょうか。このような環境の中、皆が能力を発揮し、安定した雇用の中で安心して暮らしを営むことができる施策が必要となっています。
このような環境認識を踏まえ、以下の内容を課題ととらえ、
解決に向けて検討しています。
- 過半を占める短時間組合員の意見反映・組合活動への参加の仕組み
- 正社員組合員と短時間組合員との均衡・均等処遇
- 基幹的労働者としての短時間組合員の処遇・環境のあり方
- 定年後の短時間等で働く労働者の処遇のあり方
- 家計を担う短時間組合員の置かれた環境の把握と必要な施策
- 「不本意非正規」(正社員の職がなかった)の解消
これから取り組んでいくこと
「2025中期ビジョン」が掲げる「挑戦」の中で特に短時間組合員の政策・労働条件に関わるものについて、問題解決につながる取り組みを展開します。
また、短時間組合員に関する政策・運動を「UAゼンセンの主要な1つの柱」するという視点では、多くの短時間組合員の関与と社会的発信が不可欠なことから、運動面での取り組みも行っていきます。
具体的な工程表は答申ダイジェスト版で示していますのでご覧ください。
均等・均衡処遇の実現
均等・均衡とすべき労働条件などの区分をして実現を図ります。将来的に、自発的短時間労働者のみの就労構造をめざします。
- 同一価値労働同一賃金
- 均等・均衡処遇制度
- 限定社員制度
- 非自発的短時間組合員
- 安全衛生、ハラスメント対策
- 働きやすい職場
雇用形態に公正な政策・制度の実現
深刻事例を発生させることがないような、安心の構築と政策・制度の国・地方自治体への働きかけや、相互扶助制度の強化・確立に取り組みます。
- 税と社会保障のあり方
- 政策・制度
- 公助、共助、自助
- セーフティネット
- 法定最低賃金制度
安心できる地域社会の実現
生活者として「まちづくり活動」や「政策・制度提言活動」など地域に密着した活動により積極的に関わり、 生活条件の取り組みを進めます。
- まちづくり活動
- 地域の政策・制度実現の取り組み
組合活動への関与強化と社会的発信
UAゼンセン全体の課題対応力を向上させ、短時間組合員に関する政策・運動をUAゼンセン運動の主要な1つの柱として進めるため、「参加・関与のしくみ」「政策・運動の社会的発信」について展開している運動を、より地域中心の活動にシフトできる方策について検討・実施します。
- 本部・部門・支部の連携
- 組合員としての自覚機会
- 労働組合の役割
- 活動への参加・関与機会の増大
- 自発的な短時間組合員
- 組合役員・職場リーダーの発掘
- 内外にむけた社会的発信
- 連合運動