”無意識の偏見に気づき、職場と社会での改善につなげる”

 

堂込議員

セミナーに先立ち挨拶を行う堂込議員

 

 2023年6月16日、UAゼンセン多様性協働局は「アンコンシャス・バイアスセミナー」を開催。Zoomをつうじ、全国各地の加盟組合から約57名が出席しました。

 

 冒頭、多様性協働局の小川秀人局長は挨拶のなかで、私達の日常生活に存在する無意識の偏見や思い込み(=アンコンシャス・バイアス)の一例として、「外国人が増えると犯罪が増加し、治安が悪化する」という言説を取り上げ、「実際に犯罪件数のデータを見ると、外国人の増加と犯罪件数の増加に相関関係はない。こういった言説の背景の一つとして、事実にもとづかない無根拠かつ無意識の考えや偏見、思い込みがある。社会や職場を分断する原因にもなるアンコンシャス・バイアスについて、本セミナーを気づきの機会にしてほしい」と述べました。

 

 また、出席した堂込まきこ組織内参議院議員が「連合新潟の女性委員会で事務局長をしていたとき、アンコンシャス・バイアスについて話し合う機会があったことを覚えている。自分自身、職場や日常生活のなかで、無意識に偏見を抱えていると気づかされることも多い。組織内参議院議員として、国会でも心理的安全性を高め、無意識の偏見を減らしていき、立ち遅れている女性活躍の推進などに生かしていきたい」と語りました。

 

「アンコンシャス・バイアス」とは? 無意識の偏見や思い込みのこと。だれもが日常生活のなかで、自然とこれまでの自身の経験に照らし、物事を「自分なり」に解釈していることから生じるもの。「アンコンシャス・バイアス」自体はだれもが持ちうるものだが、職場や社会のなかで、それが固定観念となり、「決めつけ」や「押しつけ」につながった場合、人間関係や事業活動に負の影響を与える。具体的には「体力仕事は女性には無理(男性がやるのが当然)」「お茶くみや受付などは女性の仕事」「定時で帰る人はやる気がない」など。多様性の発揮やハラスメント防止の観点からも、「アンコンシャス・バイアス」に気づき、行動していくことが重要。

 

心理的安全性を高め、多様性を生かせる職場と社会を築こう

 

パク代表

講演を行うパク代表。奥は多様性協働局のエスター局員

 

 その後、株式会社アパショナータのパク・スックチャ代表により、「心理的安全性を高める―アンコンシャス・バイアスへの対応について」と題した講演をいただきました。パク代表はアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)をはじめ、ダイバーシティ(多様性)やワーク・ライフ・バランスなどを専門とするコンサルタントとして、教育や講演、執筆などで活躍しています。

 講演の冒頭、パク代表は「私達は自然なこととして、だれもが心のなかに偏見を持っている」と提起。そのうえで、ダイバーシティが進でいる米国や欧州の事例を取り上げながら、「組織のなかでアンコンシャス・バイアスを解消していくことは、組織のメンバーの公平性を確保し、『多様なメンバーが活動に参加・参画し、相互に各人の属性や個性が活用されている状態』を生み出すことにつながる」と語りました。また、そのうえで重要な要素として、「心理的安全性」があると指摘し、「米国の有名企業における長期間にわたる調査では、高いパフォーマンス(成果)を上げる条件として、『心理的安全性』が重要な要素となっていることが明らかになった。各組織でも、この点に着目し、心理的安全性を高める取り組みが必要」と訴えました。

 

 講演後には、参加者を3~4名のグループに分けて意見交換会を実施。意見交換会では、「職場ではどのようなアンコンシャス・バイアスがあるか」や「アンコンシャス・バイアスでどのような影響があるか」「どうすれば多様性を尊重できる職場を築くことができるか」などの視点で、各組織の現状や自身の思いなどが積極的に交わされました。講演の参加者からは「自分自身にも偏見があることに気づかされた」「偏見はいろいろなところにあると気づかされた。コミュニケーションの改善につなげていきたい」などの声が寄せられました。

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