”物価上昇を上回り、生活向上につながる賃上げが定着”

 

会長挨拶

第3の集中回答日を終え、妥結状況を報告する永島会長

 

 現在、2025賃金闘争において、中小労組を中心に労使交渉が本格化しています。2025年4月1日、UAゼンセンは第3の集中回答日(Cグループヤマ場)を迎えました。これまで、A・B両グループの各加盟組合は、“早期・高水準”の賃上げ実現を目ざし、精力的な労使交渉を展開。その結果、満額以上の妥結が相次ぎ、UAゼンセン結成以来“過去最大”の成果を獲得した昨年と並ぶ大幅な賃上げの流れが加速・定着しています。

 

 2025年4月3日、UAゼンセンは報道関係者ら19社28名出席のもと、記者会見を開催。冒頭、永島智子会長は「第3の集中回答日を迎え、UAゼンセン過去最大の成果を獲得した昨年とほぼ同水準の結果となっている。物価上昇を上回り、生活向上分を確保する賃上げが定着した結果と言える。また、雇用形態間や企業規模間の格差是正にもつながっている。引き続き、中小労組を中心とするDグループは4~5月に交渉を行う。業種別・地域別の共闘体制と個別支援を強化し、生活向上を実感できる実質賃金向上を目ざす」と述べました。

 

企業規模間、雇用形態間の格差是正の流れを定着させる

 

 本記者会見で報告されたCグループ集中回答日終了時点での妥結状況は下記のとおりです。正社員組合員は453組合が妥結。妥結総合計(制度昇給、ベア等込)は、加重平均で16,125円(5.14%)、賃金引き上げ分(ベア等)は11,394円(3.57%・257組合集計)の引き上げとなり、物価上昇を上回り、生活向上分を確保する賃上げの定着がみられます。

 一方、規模別では、300名未満の組合の妥結総合計は、14,586円(5.07%)、賃金引き上げ分(ベア等)は、10,476円(3.36%)と物価上昇分を超える結果となりました。また、前年と比較できる組合の集計では、300名以上の組合が前年並みの結果となったのに対し、300名未満の組合は総合計で1,336円(0.31%)増となっています。中小企業においても高い賃上げが広がってきており、格差是正に一定の歯止めをかける結果となっています。※詳細は添付資料をご確認ください。

 

正社員組合員の妥結状況

453組合で妥結妥結総合計(制度昇給、ベア等込)は加重平均で16,125円(5.14%)
・このうち、135組合で満額回答(うち45組合が満額超)を獲得。また、全体の6割近い262組合で前年を上回る賃上げとなった。
組合員300名未満の組合では212組合が妥結。妥結総合計(制度昇給、ベア等込)の加重平均は14,586円(5.07%)、賃金引き上げ分(ベア等)は10,476円(3.36%)であり、中小企業においても高い賃上げが広がり、企業規模間の格差是正が進んでいる。

 

【短時間・契約社員組合員】 10年連続で正社員組合員を上回る結果に

 

 短時間(パートタイム)組合員では214組合が妥結。妥結総合計(制度昇給、ベア等込)は、加重平均で70.1円(6.08%)の引き上げとなり、同時点として10年連続で正社員組合員を上回る賃上げ率を獲得。雇用形態間の格差是正が進展しています。一方、契約社員組合員では、妥結した67組合の総合計(制度昇給、ベア等込)は加重平均で11,180円(4.75%)の引き上げとなりました。

 

短時間(パートタイム)・契約社員組合員の妥結状況

〈パートタイム組合員〉
214組合で妥結妥結総合計(制度昇給、ベア等込)は加重平均で70.1円(6.08%)。
前年同時点の66.7円(6.11%・208組合集計)と、ほぼ同様の高い水準となった。
10年連続で正社員組合員の賃上げ率を上回る結果となり、雇用形態間の格差是正が進展している。
〈契約社員組合員〉
・67組合で妥結。
妥結総合計(制度昇給、ベア等込)は加重平均で11,180円(4.75%)の引き上げとなった。

RELATED関連記事