既報のとおりUAゼンセンは11月14日(火)、他業種の多くの組合員の皆さんにご賛同いただいた「2024年度診療報酬改定に向けた署名」128,550筆の署名を持って、厚生労働省の濱地副大臣へ要請行動を行いました。署名では2024年度診療報酬改定に向け、人材確保に向けた処遇改善の実施を求めており、要請項目として下記の2点について要請を行いました。

 

【要請項目】
1.医療従事者が安心して働き続けることができるように、物価・エネルギー価格の高騰を考慮した診療報酬改定を実施すること。
2.看護職員処遇改善評価料にて実施された診療報酬による処遇改善を、全ての医療機関・医療従事者に同様の処遇改善が実現できるような施策とすること。

 

 要請では、総合サービス部門の山﨑執行委員より「UAゼンセン2023年労働条件闘争について、他産業が高水準で妥結する中、医療業種は定期昇給のみの1.65%の結果であり、他産業のような賃金引上げによる処遇改善は実施されなかった。ハローワークのデータによると有効求人倍率も保健医療サービスで3.26倍となっており、医療従事者の有効求人倍率は全産業平均と比較し高い状況が続いている」と指摘し、人材不足が深刻であることを報告しました。

 

 また、総合サービス部門・医療・介護・福祉部会の古川部会長より「日本病院会など3団体が公表した緊急調査の結果では、全国の約230病院全体で2.0%の賃上げ率とあったが、UAゼンセンに加盟する民間病院では1.65%程度であり、国立病院や公的病院との賃金格差がある。また、看護職員処遇改善評価料(※1)については、看護師の確保を重視している病院が多く、看護師のみに手当が支給された病院が多かった」と現場の実情を訴え、人材確保に向けた処遇改善を求めました。

 

※1 看護職員処遇改善評価料:2022年10月1日より診療報酬として算定を開始。地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関に勤務する看護職員を対象に、令和4年10月以降収入を3%程度(月額平均12,000円相当)引き上げるための処遇改善の仕組み。一部の医療機関・職種(看護職)が支給対象となった。

厚生労働省の濵地副大臣(中央)へ現場の実情を訴えるUAゼンセン総合サービス部門の関係者(左)
RELATED関連記事