”加盟組合で一丸となって『社会的な賃上げ』の実現を”

 

松浦会長

2024労働条件闘争へ向けた決意を語る松浦昭彦会長

 

 2024年1月23日、UAゼンセンは神戸国際会館・こくさいホール(神戸市)で第12回中央委員会を開催。中央委員、特別中央委員、役員など約644名の出席のもと、「2024労働条件闘争方針」「ホテル・レジャー産業政策」の2議案を可決しました。

 

 冒頭、松浦昭彦会長は挨拶のなかで、2024労働条件闘争を取り巻く社会・経済情勢に言及。具体的には、海外における景気減速などの懸念材料を挙げる一方で、「総じて日本経済はコロナ禍の停滞局面を脱し前向きに動き始めている」という認識を示しました。また、昨年あらゆる産業・企業で人材不足が深刻化したことにふれ、とりわけ介護や医療、医薬品関連など、サービスや商品の単価が公定価格で定められる社会保障分野における人材不足に関し、「社会の持続可能性にも影響しかねない問題。すべての国民が安心して暮らせる社会という視点から、社会保障分野の人材不足解消に取り組んでいかなければならない」と提起しました。

 

 続いて、松浦会長は2024労働条件闘争に関し、連合(日本労働組合総連合会)の掲げた「賃金引き上げ3%、総額5%以上」という方針に対し、「連合は『昨年以上の賃上げ実現を目ざす』という考え方にもとづき、昨年と数字は変えずに『基準』としていた位置づけを『以上』に変更した。これは『昨年以上に積極的に高い賃上げを目ざす姿勢とともに、『すべての産業別組織が5%以上の要求を掲げて闘おう』という意思表示である」と指摘しました。そのうえで、「UAゼンセンの2024賃金闘争の方針案は、連合方針や物価と実質賃金の状況、格差是正や生活向上の視点をふまえ、『賃金引き上げ4%、総額6%を基準』とすることとした。2023賃金闘争の『目ざす』という言葉を『基準』に変えたのは、物価上昇が続くなかで、これを上回る賃上げを皆で実現しようという考え方、そして産業の実勢や格差是正の観点から、さらに高い要求を掲げる部門や部会・業種を後押しする意味合いがある」と説明しました。

 

 一方で、「残念ながら、2023労働条件闘争においては、大手企業と中規模・小規模の企業における格差が拡大してしまった」と語り、これをふまえ、「すべての企業はサプライチェーンのなかに存在しており、中小企業を含むサプライチェーン全体で賃上げが進まなければ、社会的な賃上げ、物価と賃上げの好循環は実現しない。これは産業の持続可能性にも関わる問題であり、社会を変えるために、すべてのプレーヤーが本気で取り組むことが必要不可欠である」と訴えました。その他、松浦会長は、挨拶のなかで当面する政治課題などに言及しました

 

"私達の声を国政に届け、さまざまな政治の課題を解決しよう”

 

田村議員

「私に声を届けてください」と訴える田村議員

 

 その後、本中央委員会では「一般報告」「会計報告・会計監査報告」を絶対多数、満場一致でそれぞれ承認。さらに、第1号議案「2024労働条件闘争方針」と第2号議案「ホテル・レジャー産業政策」についても、それぞれ満場一致と絶対多数で可決しました。

 

 加えて、本年6月末まで展開中の「まみに聴かせてキャンペーン」に関する動画を全体で共有した後、田村まみ組織内参議院議員が挨拶を行いました。田村議員は「今回のキャンペーンをつうじ、日々皆さんから貴重な『現場の声』をいただいていることに感謝したい。引き続き、皆さんと活動を共にし、声を集めていきたい。なにかあったとき、『これは政治の課題じゃないかもしれないけど…』と悩まれる方も多いかもしない。それでも、ぜひこのキャンペーンをつうじ、私に声を届けてほしい。これからも、皆さんと共に、皆さんの声を国政に届けていきたい」と決意を語りました。

 

 最後に、松浦会長のガンバロー三唱で2024労働条件闘争での勝利を誓い合い第12回中央委員会を閉会しました。

 

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