”物価高騰に負けない賃金引き上げの実現を”
2023年3月9日、UAゼンセンは記者会見を開催。報道関係者など21社28名の出席のもと、2023労働条件闘争における直近の要求・妥結状況を報告しました。
冒頭、松浦昭彦会長は挨拶のなかで、「2023労働条件闘争は、この間の物価高騰から組合員の生活を守り、停滞したわが国の賃金をふたたび浮上させるため、非常に重要な交渉と捉えている。原燃料価格の上昇をはじめ、産業、企業ごとにさまざまな課題は存在しているが、物価上昇への対応と賃金の再浮上を実現できる賃上げにしっかりと取り組んでいきたい」と語りました。
次に、古川大(まさる)書記長が、この間の要求・妥結状況を説明。古川書記長は「これまでに18組合、24万名以上の賃上げが妥結に至り、いずれも満額回答を獲得した。物価上昇に負けない賃上げの実現が続いている。引き続き、大手組合の賃上げを中規模・小規模の組合の賃上げにつなげていきたい」と強調しました。
その後、製造産業、流通、総合サービスの各部門における交渉状況などについて、それぞれの事務局長が報告を行いました。
”地域や業種ごとに共闘し、賃上げ全体のけん引を目ざす”
最初に、製造産業部門の吉山秀樹事務局長(写真左)は「所属組合の状況は決して楽観できるものではないが、組合員からは今次労働条件闘争に期待する声も寄せられている。原材料費や燃料費が高騰していくなかで、先行する組合でしっかりと相場形成を行い、中規模・小規模の組合を含め全体をけん引していきたい」と語りました。
続いて、流通部門の状況に関し、波岸孝典事務局長(写真中央)が報告。「各地域、地方でも先行する妥結が続いており、地域・地方の地場の経営者に一定の影響を与え、賃上げの必要性を浸透させる一助となっている。人手不足感や人材確保の観点から引き続き、共闘をはかっていきたい。今後も物価高騰対策から賃金引き上げを最優先に取り組む」と述べました。
総合サービス部門の原田光康事務局長(写真右)は「新型コロナ感染拡大からの回復の途上にあるが、労使で共通の認識として、賃上げの必要性を共有している。いまこそ、コロナ禍で現場を支えてきた組合員に報いるときであり、業種ごとにしっかりと連携をして、賃上げ実現にまい進していきたい」と提起しました。
要求・妥結状況等の詳細については添付の資料をご覧ください。