2022年4月26日、田村まみ組織内参議院議員は厚生労働委員会で質疑を行いました。

 質疑のなかで田村議員は、ドラッグストアにおいて従業員のフルネームが掲載された名札の着用が義務付けられている点に言及。カスタマーハラスメント防止の観点から、「苗字のみ」の名札着用など弾力的な運用を認めるように厚生労働省に要請しました。

 現在、ドラッグストアに対しては、薬事法施行規則の定めにより、利用者が「薬剤師」や「登録販売者」「一般従事者」を明確に区別できるように、店舗の従業員に名札を着用が義務付けられています。加えて、厚生労働省の通知により名札には「氏名」(姓および名/フルネーム)を記載することが求められています。

 田村議員はこの点を取り上げ、「ドラッグストアの現場では、薬剤師、登録販売者、一般従事者で制服を区別するなど、お客さまが従業員それぞれの役割を見分けできるように工夫をしている。フルネームが明らかになることにより、カスタマーハラスメント被害やストーカー被害を受ける可能性があることを考えると、『苗字のみ』などの柔軟な対応を認める必要がある」と訴えました。

 これに対し、厚生労働省の鎌田光明医薬・生活衛生局長は、「ご指摘のとおり、カスタマーハラスメントの防止、個人情報保護の観点からも、一部の自治体において弾力的な運用として『苗字のみ』の名札を認めている事例もある。検討を行っていきたい」と答弁を行いました。これを受けて、田村議員は「各ドラッグストアでは、地域の保健所に相談している実態がある。厚生労働省の通知次第で、現場の運用も大きく改善すると考えらえるので、ぜひ迅速な検討をお願いしたい」と重ねて要請しました。田村議員の要請を受け、後藤茂之厚生労働大臣は、「制度の趣旨、昨今のカスタマーハラスメント防止の必要性をふまえ、関係者の意見も聴取しながら検討を行っていきたい」と回答しました。

質疑を行う田村まみ議員(上)。下は答弁する後藤厚生労働大臣
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