”東日本大震災を忘れない” ボランティアを募り被災土地に椿の花を植樹
「レッドカーペット・プロジェクト」スタッフの説明を聞く参加者
2011年3月11日の東日本大震災から10年以上が経ちました。この間、UAゼンセンは「助け合い」「支え合い」「励まし合い」の精神のもと、東日本大震災発生後の復旧活動をはじめ、東北コットンプロジェクト支援や寄り添いボランティア、大川小学校震災遺構整備、海岸林再生プロジェクト、貞山運河復興支援など、さまざまな支援活動を展開してきました。このほど、UAゼンセンは2022年11月6日に、結成10周年を迎えたことをきっかけに、新たな支援活動として宮城県で「桜ライン311 桜の植樹プロジェクト」、岩手県で「レッドカーペット・プロジェクト」にそれぞれ取り組むことを決定。全国各地の加盟組合から参加者を募り、現地に派遣を行いました。
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2023年4月15日、全国各地の加盟組合からのボランティアら20名が岩手県北上市「北上駅」に集合。その後、陸前高田市に移動し、「レッドカーペット・プロジェクト」のスタッフらの指導のもと、同市から借り受けた被災土地へ椿の植樹を行いました。今回、植樹を行った「やぶ椿」は陸前高田市の市花に指定されています。また、地中深くに根を生やす性質から、東日本大震災の津波にも耐え、多くの木が生き残り、花を咲かせ、市民を元気づけました。本プロジェクトは、毎年3月に赤い花を咲かせる椿を被災土地に植樹することで、「大事な人を亡くした場所・津波で流された場所・被災した土地」をレッドカーペットのように赤く染め、震災を忘れないようにするとの願いが込められています。加えて、「レッドカーペット・プロジェクト」の吉田雪希理事は、「『椿』をつうじて、復興を越えて、被災土地を新しい土地にしていきたい。震災は悲しいことだが、ここから新しいものを興していくという『新興』に取り組んでいきたい」と本プロジェクトに込めた思いを語ってくれました。
参加者は2名一組になり、掘った土を盛り、水を注ぎ、椿の苗木をていねいに植え込みました。今回植えた椿は25本。今後、UAゼンセンでは定期的にボランティアを派遣し、8年間をかけて600本の椿を植樹する予定です。また、椿の植樹後は近隣の「ワタミオーガニックランド」(ワタミメンバーズアライアンスはUAゼンセンの加盟組合)を見学し、地元の食材を使った昼食で休憩。その後、「東日本大震災津波伝承館」を訪問。ガイドの解説を受け、東日本大震災の爪痕を実感し、防災・減災に関する意識を高めました。
UAゼンセンは、これからも被災地に寄り添いながら、東日本大震災の復興・創生の活動に取り組んでいきます。