製造業、小売業、サービス業などでは、立ち仕事が多く、強い冷房環境や不規則な勤務時間のため、働く女性のホルモンバランスが崩れやすく、不調が起こりやすくなっています。特に、生理や更年期などの不調が出ているときには、いつも通りのパフォーマンスで働くことは難しいことです。UAゼンセンでは、女性活躍推進のためには女性の健康サポートが必要と考え取り組みを進めています。

 2024年6月18日(火)、昨年度の女性の健康と働き方セミナーに続き、ウェブにて「女性活躍と健康サポートセミナー」を開催し、36名(うち男性12名、短時間組合員4名)が参加しました。はじめに、堂込まきこ参議院議員より挨拶をいただき、講演①「ライフステージごとの健康づくり~生理と更年期~」では、昭和大学医学部准教授の有馬牧子様より医学的な基礎知識や女性の社会進出が定着した現代における健康課題について、講演②「女性の健康課題に関する職場における支援の拡がりの背景と効果」では、株式会社LIFEM取締役の平野祐様より女性の健康課題による経済損失や企業での取り組みの拡がりについて講演をいただきました。 

 また、UAゼンセン加盟組合の取り組みとして、ロイヤルグループ労働組合中央執行書記長の宇山祥代さんより、企業女性活躍推進の施策について事例共有していただきました。

 

【ご参考】
■講演①での質疑
Q.更年期障害の治療は、治すというよりも、症状を軽減して付き合っていくものなのか?
A.ホルモン補充療法(HRT)を使用する場合は、かなり症状が緩和する場合が多い。ただ、更年期障害は様々な症状が出るため、HRTだけでは不十分な場合もある。そのため、上手く付き合っていく部分と治していく部分がある。卵巣から分泌される女性ホルモンが急激に減るタイミングは様々な症状が出るが、身体は女性ホルモンが少ない状態に時間をかけてだんだん慣れていくので、更年期の期間はつらいと思うが安心して治療してほしい。

 

■講演②での質疑
Q.理解促進することが大切だが、セミナーに参加しない人、そもそも理解しようとしない人にはどのようにアプローチしたらよいか?
A.今まで取り組んできたことは、3点。①セミナー開催では、対象を限らないこと。性別や階層を問わす参加してほしいと呼びかけ、同じことを見て、聞いてもらい、共通理解を得るセミナー開催後、参加者の声を発信して意識変容していくこと。ポジティブな意見や男性の参加比率、この取り組みを応援している人は何割、女性社員からの「自分の上司が参加していることを知って安心した」という感想などを発信し、次回は参加してみようという意識に変える。③1枚もののチラシや1~3分間の動画、メールマガジンなどで継続的に情報発信。

 

■参加者アンケートより(※実施時に下記設問に対する回答の公表を了承済み。25名回答)
Q.今後、あなたが会社や組合でしてほしいと思う女性の健康支援の取り組みはありますか?(複数回答可)
A.「更年期症状で休める休暇制度(有給)」が一番多く、次に「不妊治療で休める休暇制度」、「生理休暇(有給)」が続きました。

 

<資料>
セミナー資料(組合役員向けメンバーズサイト)こちらをクリック

組織内議員の堂込まきこ参議院議員より挨拶
昭和大学医学部准教授の有馬牧子様による講義
株式会社LIFEM様による講義
RELATED関連記事