ヘルスケア産業の課題とその解消へ向けた取り組みについて力強く意気込みを語る篠原代表(壇上)
帰路に立つ医薬品産業”みずから発信・提言・挑戦を!”
2022年11月11日~12日、UAゼンセン・JEC連合・JAMの3産別で構成する「ヘルスケア産業プラットフォーム」(医薬・医療機器・医薬品卸・OTC・化粧品関連労働組合政策推進共同協議会)は第5回総会および総会講演会を開催。Web参加を含め253名が参加しました。
総会講演会の冒頭には、篠原正人代表(UAゼンセン医薬・化粧品部会長、武田友好関係労働組合全国連合会会長)は、「いま、ヘルスケア産業、とりわけ医薬品産業は岐路に立たされている。いまの厳しい状況を打破するためには、労使や業種の垣根を越えて、この産業に携わる者が一体となって、みずから発信・提言し、さまざまな課題に挑戦することが必要」と意気込みを述べました。
その後、厚生労働省の城克文医薬産業振興・医療情報審議官が「わが国の医薬品産業の今後に向けて」と題した講演を実施。参加者を交えて活発な質疑が行われました。
サプライチェーン全体を包括的に捉えた取り組みを展開
総会講演会の翌日には総会を実施。挨拶に立った篠原代表は「ヘルスケア産業プラットフォームの特徴は、ヘルスケア産業に携わる幅広い労働組合、多様な仲間の声を背景に、ヘルスケア産業を見据えた俯瞰的な立場で意見を取りまとめ、発信できることだ。引き続きサプライチェーン(=原材料・部品の調達から販売に至るまでの一連の流れ)全体を包括に捉えた取り組みを展開していきたい」と活動のさらなる充実へ向けた意欲を示しました。
また、2022年度の活動報告のなかでは、新しく本プラットフォームに加入した3組織が報告されました。3組織の代表者は「本プラットフォームによる医薬品卸の流通担当者へのアンケート調査や厚生労働省への要請活動、連携する国会議員の質疑などの取り組みに共感した。自分達の産業を自分達で守らなければならないと感じ、本プラットフォームへの参画を決めた」と挨拶しました。
その後、総会では2023年度活動方針・計画案や役員改選などを確認しました。
「ヘルスケア産業プラットフォーム」構成組織の紹介
〈UAゼンセン〉
正式名称は全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟。繊維・衣料、医薬・化粧品、化学・エネルギー、窯業・建材、食品、流通、印刷、レジャー・サービス、福祉・医療産業、派遣業・業務請負など、国民生活に関連する多種多様な産業で働く仲間が集結する日本最大の産業別労働組合。2,260組合1,852,818名(医薬業種は71組合)。
〈JEC連合〉
正式名称は日本化学エネルギー産業労働組合連合会。2002年10月結成。化学・エネルギー関連産業の労働組合が結集しており、業種別部会活動を運動の柱に、ネットワーク型の産業別組織として運動を展開しています。約430組織、約116,000名。
〈JAM〉
正式名称はものづくり産業労働組合。機械、電機、自動車、車両、精密機器、アルミサッシ、鋳鍛造、鉄鋼、住宅関連機器など、約2,000組織が加盟、約38万名の組合員が結集している。