報告会には田村まみ議員(左)と川合孝典議員(右)も出席した
”ヘルスケア産業の課題を共有・解決へ向けた支援を促す”
2022年10月27日、UAゼンセン・JEC連合・JAMの3産別で構成される「ヘルスケア産業プラットフォーム」は、第5回総会の開催(11月11日~12日)を前に、初の取り組みとして参議院議員会館で「医薬品等の供給不安にかかる課題報告会」を開催。国会議員52名をはじめ、業界団体関係者など合計167名にご参加をいただきました。
なお、本報告会の開催には日本製薬団体連合会、日本医薬品卸売業連合会、日本CMO協会からの協賛をいただいています。
報告会の冒頭、「ヘルスケア産業プラットフォーム」の篠原正人代表(UAゼンセン医薬・化粧品部会長、武田友好関係労働組合全国連合会会長)は、「医薬品の安定供給が損なわれていることは大きな問題だ。医薬品流通や医薬品生産等、私達の仲間が安定供給に取り組んでいるが、流通や生産の現場からは悲痛な声が寄せられている。現場だけの取り組みでは限界がある」と述べ、政府の支援を求めました。
”適切な価格交渉が必要” 医薬品卸の流通担当者にアンケート調査実施
さらに、「ヘルスケア産業プラットフォーム」の河邊行広政策担当幹事(UAゼンセン医薬化粧品部会副部会長)が医薬品卸で働く流通担当者を対象に実施したアンケート調査の結果について報告。「受給調整業務の逼迫により、適切な価格交渉ができていない。このような状況で行われた薬価調査は、本来の市場実勢価格と乖離している恐れがある」と指摘し、「薬価の中間年改定は実施すべきではない」との考えを示しました。
その後、協賛団体の日本CMO協会の三谷毅会長が「原材料・燃油等の高騰が医薬品の安定に与える影響について」、日本製薬団体連合会の宮島俊彦理事長が「医薬品産業が直面する課題と要望事項について」と題し、医薬品産業が置かれる厳しい状況について報告を行いました。
「ヘルスケア産業プラットフォーム」では、引き続き業界団体とも連携し、本課題に取り組んでいきます。
報告会に協賛いただいた3団体
医薬品製造業者を会員とする地域別団体(東京、大阪等各都道府県に所在する16団体)および業態別団体(医療用、一般用等各業態別による15団体)により構成される。医薬品工業の発展に必要な事項の調査研究、業界の公正な意見のとりまとめと実現を行っている。
〈日本医薬品卸売業連合会〉
医薬品卸企業によって組織された都道府県単位の卸協同組合等の団体を会員とする全国組織。医薬品情報の適正な収集・伝達・提供や流通過程における品質管理の強化・徹底などに取り組んでいる。
〈日本CMO協会〉
医薬品製造受託機関(CMO/製薬メーカーから医薬品の製造を受託する企業)18社で構成。国内CMO業界のさらなる成長・発展や問題解決へ向けた研究活動、製薬企業との適正な委受託契約のあり方などに関する自主ガイドライン策定などに取り組んでいる。