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 スポーツは、心身の健康を保ち、人生の質を高めるために必要不可欠な要素です。また、現在、少子高齢化が進展するなかで、一人ひとりの従業員が健康でイキイキと働き続ける環境づくりは喫緊の課題であり、この解決策として職場内でのスポーツ促進など「健康経営」に取り組む労使が増えています。UAゼンセンには、スポーツ用品の製造・販売からスポーツ施設の運営まで、スポーツ産業に関連する労働組合が多数加盟しています。これをふまえ、この間、製造産業・流通・総合サービスの3部門合同で「スポーツ産業政策プロジェクトチーム」を構成し、「スポーツ産業政策」(2013年1月31日第1回中央委員会で策定)をより充実させるための改定へ向けた議論を進めています。このようななか、2026年7月7日には「健康経営とスポーツ推進」について理解を深める場として、「あなたの職場の課題、スポーツが解決します」をテーマに第8回のスポーツシンポジウムを開催しました。

 

「もっとスポーツで日本を元気に!」 スポーツの可能性を提起

 

永島会長 太田プロジェクトリーダー 河井議員

左から永島会長、太田プロジェクトリーダー、河井議員

 

 今回のシンポジウムは「あなたの職場の課題、スポーツが解決します」をテーマに設定。加盟組合労使ら120名近くが参加し、スポーツの持つ可能性について理解を深めました。

 

 冒頭、永島智子会長は、挨拶のなかで「私達は『一人ひとりが人間らしく、心豊かに生きていく持続可能な社会』を目ざしている。この実現に当たっては、賃金や労働時間といった労働条件改善に加え、一人ひとりがイキイキと働き続けることができる環境づくりが欠かせない。とりわけ、昨今は労使による『健康経営』の取り組みは重要性を増している。スポーツや運動習慣の定着は、職場内のコミュニケーション促進にもつながる。これからの時代は、『人への投資』なくして企業の成長は難しい。健康経営の実践をつうじて、一人ひとりが活躍できる環境を実現していくことは、UAゼンセンの大切な使命であると考えている。本シンポジウムを『健康経営とスポーツ推進』について、労使で考えるきっかけにしてほしい」と述べました。

 

 また、本シンポジウムには、河井昭成組織内衆議院議員、田村まみ組織内参議院議員が公務の合間を縫って駆けつけました。河井議員は「スポーツは健康増進につながることや人々に感動を与えるなど、社会的に重要な意義を持っている。一方、スポーツ関連の国家予算はまだまだ規模が小さい状況にある。一人ひとりの働く仲間がスポーツを楽しみ、より健康的に働くことができるように、政策実現に汗を流していきたい」と提起。一方、田村議員は、「これまで、組織内参議院議員として、厚生労働委員会を中心に皆さんの声を届けてきた。この分野における大きな課題の一つに、労働災害の防止がある。日本全体で人手不足の状況があるなかで、一人ひとりの働く仲間の健康を守ることは、労働災害の防止につながる非常に重要な取り組みと実感している。また、介護の分野からも、日常的にスポーツ・運動習慣の定着は効果的であり、今後ますます注目されるべきテーマと考えている。これからも、皆さんから声をいただきながら、政策実現を進めていきたい」と強調しました。加えて、川合孝典組織内参議院議員はシンポジウム後の交流会に駆けつけ、「健康経営は、一人ひとりの働く仲間の健康増進につながるのみならず、広く社会のためになる重要な取り組み。これを大きな波として、政策実現につなげていくために、頑張っていきたい」と語りました。

 

 続いて、太田秀之スポーツ産業政策推進プロジェクトリーダー(ミズノユニオン委員長)が「スポーツ産業政策」改定の中間報告を行いました。太田プロジェクトリーダーは、スポーツ産業政策策定の経緯やこれまでの時代の変化をふまえた改定へ向けた議論経過、スポーツが持つ「人を元気にする」「社会を変える」「世界をつなぐ」といった可能性に言及。「これまでの流れを受け継ぎ、スポーツが持つ社会的・経済的価値を一層高め、持続可能なスポーツ産業を目ざしていきたい。また、引き続き、スポーツをつうじて働く仲間の健康増進をはかっていきたい。そして、これらに『スポーツをつうじて社会課題を解決していく』視点を追加することで、スポーツ産業政策を進化させていきたい。ともに、もっと『スポーツで日本を元気に!』に取り組んでいこう」と呼びかけました。

 

"職場の課題をスポーツで解決しよう” 労使で取り組みを展開

 

田村議員 実践1 実践2

左は田村議員。中央・右は実践の様子

 

 本シンポジウムでは、スポーツ庁健康スポーツ課の中村宇一課長より、「働き続けたくなる職場へ~その経営課題、スポーツで解決します~」と題した講演をいただきました。講演のなかで、中村課長は企業における人手不足の状況や労働災害などのデータから、職場内で発生している課題の現状を指摘。そのうえで、運動・スポーツがもたらす効果を例示し、「一定の強度・頻度による運動・スポーツを実施することで、疲労軽減に加え、メンタル不調や不眠といった健康課題の改善につながる。これは、職場の生産性の向上にもつながる重要な効果でもある」と強調しました。そして、これをふまえ、スポーツエールカンパニー(=従業員の健康増進のためにスポーツ活動の支援・促進に積極的な取り組みを行っている企業を認定)など、スポーツ庁によるスポーツ支援の施策を解説。「スポーツは職場内のさまざまな課題解決につながる可能性を持っている。そして、より効果的にスポーツ促進を行うためには、労使で取り組むことが重要となる」と提起しました。

 

 その後、参加者全体で、スポーツ庁健康スポーツ課所属の専門職(理学療法士)の森戸剛史氏の指導のもと、「職場でできる新しいスポーツのカタチ~セルフチェック&エクササイズ~」を実践しました。今回のプログラムでは、最初に簡単な動作で身体の状況を把握するセルフチェックを実施。これをふまえ、関節に負担をかけずに低い負荷で行うことができる「紙風船エクササイズ」を実践しました。

 

 また、加盟組合における健康経営と運動促進の取り組み紹介として、伊本博志イオングループ労働組合連合会副会長、イオン株式会社人事企画部の八巻敏明健康経営担当リーダーの両氏より、イオングループ労使による「イオン1分間体操」の開発と浸透について報告をいただきました。具体的には、「イオンで働いて元気になろう!」のスローガンのもと、転倒事故などの労働災害を防止する観点から、始業時間に全従業員が簡単に実践できる体操を開発し、グループ全体で定着させていった経緯などについて説明がありました。報告後には、参加者全体で1分間体操を実践し、効果を実感しました。

 

 最後に、スポーツ産業政策推進プロジェクトの馬越浩明メンバー(コナミスポーツユニオン委員長)は、「スポーツを日常生活に取り入れることは非常に重要なことだが、いますぐに全員ができることではない。決して平坦な道ではないが、スポーツの持つ大きな力を信じて、一人ひとりの働く仲間と連携しながら、地道な取り組みを継続していきたい。ぜひ、本シンポジウムをきっかけに、それぞれの職場においても、スポーツ促進の取り組みを始めてほしい」と本シンポジウムを締めくくりました。