2022年3月18日、田村まみ組織内参議院議員は所属会派「国民民主党・新緑風会」を代表して、参議院・本会議で雇用保険法改正に関して政府の姿勢、対応について質しました。

 冒頭、田村議員は新型コロナ感染拡大の影響で、経済活動が停滞しているなか、雇用維持の取り組みが重要である一方、今後は生産性の向上や新たな産業の創出の必要性が増大することを指摘。そのうえで、政府が推進する、産業雇用安定助成金を活用した在籍出向が伸び悩んでいる点について、厚生労働省の見解を問いました(※現時点で、同助成金を活用した在籍出向者は約1万名。本年度の利用目標の24%程度)。また、関連して産業雇用安定助成金の助成率が、雇用調整助成金と比較して低い点を取り上げ、雇用調整助成金に依存した雇用対策から脱却するためにも、産業雇用安定助成金の助成率の引き上げを行うべきと訴えました。加えて、雇用保険法改正にある労働者のキャリア形成支援や、教育訓練の充実について、実際の転職市場の動向や労使双方の認識と乖離があることを問題提起し、政府に改善へ向けた迅速な対応を求めました。

 続いて、今回の雇用保険法改正により「求職者給付」における国庫負担が原則1/40に見直される点について、雇用保険における国庫負担は、給付の事由となる「失業」が政府の経済政策・雇用政策と関係が深く、政府もその責任を担うべきという考え方にもとづいていることを指摘。政府の責任を明確にするためにも、国庫負担について現行の本則1/4に戻すべきと提言しました。さらに、国庫負担が見直される一方で、労使が負担する保険料率が引き上げられる点、国庫からの任意繰り入れの条件が条文に規定されていない点などについても、政府へ速やかな是正を求めました。 

田村まみ議員による質疑の様子
RELATED関連記事