2022年4月1日から、茨城県内で「大型家電量販店」で働く全ての「無期雇用フルタイム労働者」は年間111日以上の休日を得ることになります。これは、労働組合法第18条の労働協約の地域的拡張適用が4月1日より効力を持つことによります。

 

 UAゼンセン加盟の3つの労働組合(ヤマダ電機労働組合、ケーズホールディングスユニオン、デンコードーユニオン)が年間休日に関する労働協約の地域的拡張適用を申立て、2021年9月に厚生労働大臣が拡張適用の決定をしました。愛知県尾西地域の染色整理業以来の32年ぶりの決定となります。

 

 労働組合は、組合員の労働条件の向上を目指して団体交渉を行い、その合意を書面化した労働協約を結びます。しかし、一つの企業で労働条件を高めたとしても、企業は厳しい市場競争の中にあり、それを維持することには困難が伴います。市場競争の中で労働条件を高めていくためには、同産業、同業種の労働組合が協力し、一定の基準(公正労働基準と呼びます)を定め、それを労働協約として結び、広げていくことが必要となります。

 

 そして、労働組合法18条は、そのようにして労働組合と使用者が結んだ労働協約が、一定の地域で同種の労働者の大部分に適用されるなどの要件を満たした場合、組合員であるか否かを問わず、その地域の同種の労働者全体に適用できることを定めております。

 

 「この制度は、所定の要件が満たされた場合に、申立てのあった労働協約に定める労働条件を地域における公正労働条件とみなして、協約当事者である労使以外の労使にも適用することで、労働条件の切下げ競争を防止し労働条件の維持改善を図るとともに、労働者間、使用者間の公正競争を確保しようとすることを目的としています。」(厚生労働省ホームページより)

 

 今回の適用は茨城県内の大型家電量店が対象ですが、UAゼンセンでは引き続き労働者の労働条件の維持、向上のため、他地域や他の業種でも公正労働基準確立の取り組みを進めていきます。

 

 詳細は厚生労働省ホームページもご覧ください。

 労働協約の地域的拡張適用について厚生労働大臣が決定した事案

 

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