UAゼンセンは毎年、政策・制度に関する諸課題について、UAゼンセンの「綱領」「運動の基本」「中期ビジョン」や組合員からの声などをふまえ、早期の実現を目ざす政策や重要度の高い政策を「重点政策」として取りまとめています。そのうえで、「重点政策」に掲げた要請項目について、積極的な政策・制度要求活動を展開しています。2026年10月6日には、「2026年度重点政策」にもとづき、中小企業退職金共済制度に関して厚生労働省に対する要請を行いました。
すべての中小企業における退職給付制度の整備を目ざして
河井昭成議員と連携し、働く仲間の声や現場の実態を届けた
現在、労働政策審議会において、「中小企業退職金共済制度」の今後のあり方について議論が行われています。この議論のなかでは、本年12月ごろの取りまとめへ向けて、加入できる事業主の範囲を含めて検討が行われています。中小企業退職金共済制度は、単独では退職金制度を設けることが困難な中小企業に対し、簡便で加入しやすい社外積立型の退職金制度を提供しており、中小企業で働く労働者にとっては退職後の所得保障を支える中核的な制度です。
一方で、現行制度では加入できる事業主の範囲(常用従業員数または資本金・出資金で区分)について、一般業種(製造業・建設業等)は「常用従業員数300人以下または資本金・出資金3億円以下」であるのに対し、サービス業は「100人以下または5000万円以下」小売業は「50人以下または5000万円以下」と異なる基準が適用されていることにより、業種ごとに本制度の加入が左右されてしまう点などに課題が指摘されています。このような状況をふまえ、2026年10月6日夕刻、UAゼンセンは中小企業退職金共済制度の改善を求め、厚生労働省に対する要請を行いました。
冒頭、松井健副会長から厚生労働省の松本圭雇用環境・均等局長に対して要請書を手交。松井副会長は、「現在、労働政策審議会のなかで、中小企業退職金共済制度の今後のあり方に関する議論が行われている。小売業やサービス業は地域の暮らしと雇用を支える基幹的な役割を果たしており、そこで働く従業員が十分な退職給付を受けることができるように、本日お届けする働く者の視点をふまえ、本制度の加入基準の見直しに取り組んでほしい」と提起しました。
また、河井昭成組織内衆議院議員は「人手不足が深刻化するなかで、中小企業における人材の確保・定着および労働条件の向上をはかるうえでも、退職給付が果たす役割は大きい。現場の声を受け止め、対応してほしい」と強調しました。
これらに対して、松本雇用環境・均等局長は、「中小企業退職金共済制度について、『現状を変える必要がある』という認識から課題設定をし、労働政策審議会で検討を進めており、この点は皆さんと共通している。他省庁との調整が必要な課題もあるが、引き続き、一緒に頑張っていきたい」と応じました。