永島会長

報道関係者らを前に2025賃金闘争について語る永島智子会長

 

”早期・高水準の賃上げの流れを中小組合に広げていく”

 

 2025賃金闘争が本格化しています。UAゼンセンは2025労働条件闘争・賃金闘争について、2023・2024闘争で加盟組合の奮闘によって生じた実質賃金上昇の流れを定着させ、日本経済を持続的な成長軌道に乗せるための正念場と捉えています。これをふまえ、本年1月16日開催の第13回中央委員会において、正社員組合員について「賃金体系が維持されている組合は、賃金体系維持分に加え4%、1万2500円基準、賃金体系が維持されていない組合は6%、1万7000円基準で賃金を引き上げる」、短時間組合員について「制度昇給分に加え60円・5%基準、制度昇給が明確でない場合は80円・7%基準で賃金を引き上げる」という要求基準をそれぞれ満場一致で決定。現在、各加盟組合では本要求基準に則り、懸命な労使交渉が行われています。

 

 このような状況のもと、2025年3月5日午前、UAゼンセンは記者会見を開催。報道関係者等25社35名の出席のもと、同日時点までの妥結状況と要求集約結果を報告しました。

 

 冒頭、永島智子会長は「2025労働条件闘争・賃金闘争は、2023・2024闘争で生じた賃上げの流れを『定着』させる正念場。また、正社員・短時間(パートタイム)組合員といった雇用形態間の格差是正を『加速』させる賃上げ実現にとっても非常に重要な闘いとなっている。現在、各加盟組合において物価上昇に負けず、組合員が生活向上を実感できる賃上げへ向けて、懸命な労使交渉が始まっている。また、これまでに10組合が先行して満額で妥結をしている。早期・高水準の賃上げを広げていくため、先行組合の奮闘を来週(3/12)の第一のヤマ場では大手組合を中心に、その後のヤマ場では中堅・中小組合での賃上げにつなげていきたい」と述べました。

 

 また、本記者会見には製造産業部門、流通部門、総合サービス部門の各部門事務局長も出席。各部門における妥結・要求状況について説明を行いました。

 

10組合で満額妥結!
第一の集中回答日(3/12)を前に労使交渉に弾み

 

 本記者会見で報告された現時点の妥結・要求状況は下記のとおりです。※詳細は添付資料をご参照ください。

 

妥結一覧(3月4日時点)

◇イオングループ労働組合連合会イオンディライト労働組合
【正社員組合員】20,816円(6.86%)
【短時間組合員】95.4円(7.0%)
◇イオングループ労働組合連合会イオンディライトアカデミー労働組合
【正社員】21,763円(7.06%)
【短時間組合員】95.0円(7.06%)
◇イオンリテールワーカーズユニオン
【正社員組合員】17,319円(5.34%)
【短時間組合員】81.0円(7.07%)
◇イオングループ労働組合連合会まいばすけっと労働組合
【正社員】17,894円(6.26%)
【短時間組合員】88.06円(7.0%)
◇マキヤグループ労働組合
【正社員組合員】20,059円(6.69%)
【短時間組合員】70.0円(6.55%)
◇イオングループ労働組合連合会イオンディライトコネクト労働組合
【正社員組合員】20,550円(7.0%)
【短時間組合員】80.0円(7.01%)
◇イオングループ労働組合連合会白青舎労働組合
【正社員組合員】19,041円(7.07%)
◇イオングループ労働組合連合会イオン九州ユニオン
【正社員】17,400円(6.13%)
【短時間組合員】76.44円(7.0%)
◇アシックスユニオン
【正社員】22,508円(6.01%)
◇イオングループ労働組合連合会イオンネクストデリバリーユニオン
【正社員】22,803円(8.64%)
【短時間組合員】82.0円(7.08%)

 

正社員組合員・短時間組合員の要求概況(3月3日時点)

・正社員組合員:423組合、短時間組合員:231組合、契約社員組合員:73組合が要求書を提出。合計123万名強の組合員要求となっている。
・正社員組合員、短時間組合員の要求ともにUAゼンセン結成以来(2013闘争)以来、最高水準となった昨年とおおむね同様の要求水準となっている。
・中核共闘では加重平均で総合計18,863円(5.82%)、賃金引き上げ分(ベア等)は13,808円(4.23%)となっている。
・全体では加重平均で総合計18,881円(6.11%)、賃金引き上げ分は13,796円(4.35%)となっている。
・短時間組合員の要求は前年を上回っている。加重平均で総合計82.0円(7.16%)となっており、7%基準を上回るとともに正社員組合員の要求も上回っている。

 

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